建築
2016年12月 1日 (木)
2016年7月28日 (木)
古民家のふすまをはがすワークショップ
宮崎市でおもしろいワークショップが開催された。
イエ送りプロジェクトを実施した古民家の襖(ふすま)をはがし、内部に張られた古紙を検証しようというもの。
明治初期に建てられた城ガ崎地区にある古民家が解体されることになった。それを惜しんだ関係者が「送りイエ」なる近年の手法でこの民家をみんなで見送ったそうだ。その内容は、建築関係者がこの民家を調査・清掃し、飾り立てて最後のハレの場として室礼し敬意をもって空間として活用することだ。
その際、襖の破れ目から内部の下張りが一部発見され、どうやら古文書が襖の中にあるようだとなったしだい。
そこで、その襖は持ち帰り、後日改めて調査しましょうということになったようだ。そのワークショップが先日市内のアートプラザで開催されたしだい。
もともと、襖の下張りから重要な古文書が発見されることはそんなに珍しくはない。紙は現代は除くとたいへんな貴重品であった。だから、どこの家でも書き損じなどの紙や古い不要な紙を・反故(ほご)をどこの家でも保存しておいた。そして、日常の生活のなかで、物を包んだりいろいろと活用されていた。襖の下張りにもこうしてリサイクルされるのが普通のことだった。
とくに江戸時代の日本は、100パーセントに近いリサイクルの先進国だったことが知られている。
さて、今回のワークショップで、十数人の参加者が慎重に紙をめくりめくり剥がしていったところ、江戸時代の墨で書かれた文書や、明治期からの家業だった質屋さんに関係する、質札の台帳的な紙や質札を紛失した際の念書的な文書が多数出てきた。
百年以上を経てもなお、こうして復元可能な和紙と墨の高性能さには改めて感心させられる。
2016年6月20日 (月)
熊本・益城町 2ヶ月後の現状 その2
地震から2ヶ月たった。写真は6月7日に撮影したものであり、木山にある文化会館周辺の状態。
ボランティアでもなく、公的な調査活動でもなく、ただ被災地をうろつき、惨状を目の当たりにしてカメラのレンズを向ける行為に、「何の意味があるのか、見世物ではないぞ」という指摘があるだろうとはおもう。
もう20年が経過しているが、1995年の阪神のときも、そんな葛藤とともに大震災から約1カ月後の被災地をひたすら歩いたことがある。まだ電車も復旧していなかった。
阪神から帰ってきてから数週間後、新聞に被災者からの投稿が載った。「どうぞ見学でもいいですから被災地に来てください。そしてこの惨状を見て、多くの人に伝えてください。」ごくおおざっぱに要約するとそんな主旨の内容だった。
この投稿には救われた。自宅に帰ってからも、そんな葛藤を悶々と抱えていたからである。
だから、今回も遅ればせながら益城町に行き、レンズを向けた。自分自身の記憶に焼き付けておくために。震度7でも壊れない建物と社会を考えるために。
2016年6月18日 (土)
2016年4月27日 (水)
日経アーキテクチャー 新編集長
写真は日経アーキテクチャー誌の今年4月14日号の表紙。
赤い日の丸が建築誌らしからぬ斬新なデザインになっていて目をひいた。
「五輪後に勝つ」というタイトルも意味シンだ。東京五輪は2020年、4年後だ。それまでは景気がいいが、その後の反動が心配だということだろうか。
とにかく表紙が変わったな!という印象をもっていたところ、知人から編集長が変わったということを教えてもらった。
なるほど、これまでの編集長・畠山氏が発行人に格上げされ、今号から編集長に宮沢洋氏の名がある。
宮沢氏は同誌の名物記者である。
人気の長期連載「建築巡礼」のイラストレーターといったらわかるだろう。
氏がその記念すべき連載第一回に都城市民会館を取り上げたのが2005年であり、すでに11年が経過している。
氏はこの企画を立ち上げた動機について、名建築がいつの間にか壊されている現状に危機感を持ったからだと誌面で言っている。
以来、写真と記事を担当する磯さんとの名コンビは続き、すでに数冊の単行本としてまとめられて今日にいたっている。
宮沢さんは建築(学)の出身ではないという。大学は早稲田の政治経済学部であり、建築畑以外の人物が編集長に就任することも日経アーキテクチャー誌にとって初のことであると聞いた。
しかし、氏は無類の建築好きであるというか、建築に掛ける情熱がそこらの建築者以上であることは、氏の描く建築巡礼のイラストを見ればわかる。
ときに写真より的確に建築を表現できていると定評があるところだ。
じつは、氏とは面識があるし、磯さんとともに都城市民会館の件でお世話になった恩人のひとりでもある。
「巡礼」に描かれる『角刈りメガネ君』そのままの宮沢さんの栄達を嬉しくおもう。
建築誌の発展のためにこれからもがんばってください。こうなったら日経アーキテクチャーの購読はしばらく続けるしかない。
でも、「巡礼」の今後がどうなるのかが気がかりではある。
2016年2月 2日 (火)
2016年1月24日 (日)
ヘリテージマネージャー養成講習 最終講
昨年の6月から約7ヵ月間に渡っておこなわれたヘリテージマネージャーの養成講習会が終了した。
毎月隔週の土曜日を中心に計15日間の日程であり、約30回の講義があったことになる。
講習内容は充実していた。
各分野のエキスパートが講師となり、ヘリテージマネージャーとは何ぞや?ということころから保存・修復の現場・実際まで詳細に論じてくれた。講師をはじめ、関係者の全てに感謝したい講習だった。
最終講は三日月スタジオの瀬川さんによる講評であり、興味深い話の内容にたいへん感銘を受けた。
この後、講習生各自に終了証が手渡されたのであるが、残念ながらわたしは欠構が二回あったので終了とならず、来年に持ち越しとなった。
宮崎県におけるヘリマネ講習は三年計画で実施されていて、ことしで二年目である。ことし欠席した講習は来年度に補講することが可能であるようで、昨年度の一期生の中にも、ことしの補講を経て終了証を手にした人が数人いたようだ。
さて、来年、なんとかスケジュールをやりくりして終了をめざすこととしよう。
2016年1月14日 (木)
2015年12月 1日 (火)
田野町のだいこんヤグラ
例年になく冬の訪れが遅いように感じるが、ことしも干し大根の季節になったようだ。
田野町の大地を走る農道沿いにはたくさんの三角形のやぐらが組まれる。田野の秋から冬の風物詩である。
三角形はシンプルかつ強い造形である。竪穴式など住宅の原型もこの極小の形だ。
さいきんはスチールのパイプ製のものも見られるようだが、まだ竹と丸太で組んだものが主流である。
これから三角形の二面にびっしりと大根が吊るされる。だいこんを寒風にさらすことでおいしい漬物に仕上がるのだそうだ。寒風が大事なのであり、日照の向きというか建てる方位はあまり関係ないのかもしれない。
誰が建てるのか知らないが、施工精度はけっこう高いように見受けられる。農家が自分で建てるのが基本だろうが、もしかしたら専門の施工者もいるのかもしれない。
2015年8月24日 (月)
ちょうな
「ちょうな」という大工道具である。現在ではほとんど使用されない。
材木を削る道具であり、木材にまたがる体勢でこれを両手で持ち、あとずさりしながら足元に向かって振りおろして木を削り、表面を整えていく。(らしい)
慣れた職人さんだとリズミカルにヒョイヒョイとうろこ模様に似たカタチを規則的につくりだしていくそうだ。
昔、設計図面に木梁の表面仕上げとして「ちょうな仕上げ」と書いたことがあったが、「職人がいません」といわれて断念したことがある。使える宮大工がいたが数年前に引退したとのことだった。
その現場の大工さんが、丸ノコで代用した見本をつくってくれたが、やはり風合いが似て非なるものだったのであきらめた。
今回、ヘリテージマネージャーの講習で「ちょうな」の現物を見せてもらった。まだ伝統工法でつくられた文化財の修復などでは使用されるようだ。細々とではあるが、需要があれば供給もあるのだろう。
独特のカーブ形状の柄をしている。もともとは職人さんが山からいい枝ぶりの木を見つけてつくっていたのだろうが、この現物には値札が貼ってある。もしかしたら市販されているのだろうか?聞きのがしてしまった。
より以前の記事一覧
- 杉コレクション2014(総括) 2014.11.27
- 杉コレクション2014 2014.11.20
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- 公開研修セミナー「エネルギーの自立は可能だ」 2014.05.25
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- 猛暑にエアコン故障 2013.08.21
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