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2013年1月22日 (火)

ぼくらの近代建築デラックス!

Scan100952 万城目学・門井慶喜 著/2012年11月 文蓺春秋社 刊 1550円+税

著者はふたりとも建築の専門家ではない。万城目さんは映画にもなった「プリンセス・トヨトミ」の作者であり、門井さんも文学畑の人のようだ。

大阪・京都・神戸いわゆる三都の近代建築をまずは見ていく。それぞれの都市の10程度の近代建築がノミネートされていて、それらはすべて、ふたりの自薦によるものであるようだ。

建築の専門家ではないが、ふたりとも近代建築に関する知識は豊かで深い。それぞれの建築の基本的なデータもおさえてあるので建築の本としてもじゅうぶん活用できる内容だし、ふたりのそれぞれの視点もおもしろい。

この本でいう近代建築とは、明治の洋館から太平洋戦争前までにつくられたものを指しているようであり、純粋に時期的な区分で近代をとらえているようだ。近世と現代の中間に位置する時代としての近代である。したがって、建築史的にいう、鉄・ガラス・コンクリートを多用し設計思想において普遍的指向性をもつ近代建築というくくりではないので念のため。

関西を制覇したふたりは関東へ進出し、横浜、東京の近代建築を渉猟する旅に出る。やはり、10作品程度をふたりの自薦により見ていくスタイルである。

全部で52の建築を紹介しているそうだが、著者の推すベスト建築は、神戸の御影公会堂、大阪の中央公会堂、そして大阪の綿業会館である。このなかで中央公会堂は行ったことがあるが、他の二つは知らなかった。本書(写真)でみるかぎり、たしかに魅力的な建物だ。とくに綿業会館はすばらしい。ぜひ見学に行きたいものだ。

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