« いのちの塔/岩切平建築展から | トップページ | 坂元の棚田 »

2012年2月29日 (水)

暗闇に耐える思想

2012013062812

著者:松下竜一、編者:梶原得三郎、藤永伸、花乱社発行、2012年1月刊

作家・松下竜一が亡くなって7年、フクシマの事故は、氏の「暗闇の思想」に再度光を与えることになった感がある。松下センセが忌み嫌っていた原発のそれもリアルな事故が原因という皮肉な廻り合わせだ。

編者の藤永さんは都城市(住まいは三股町)で活躍する研究者である。ひょんなことから知り合い、氏が松下センセの講演録音を文書化したこの本をプレゼントしてもらった。奇遇なことだが、センセを介した縁である。たいせつにしたい。

氏は山頭火の研究者でもあり、志布志などにある山頭火の句碑についても教えてもらった。

山頭火は昭和の初めに都城に立ち寄っていて、その滞在日数は比較的多い方だ。日向(宮崎県)のなかでは主要な滞在先といってもいい。行乞記をみてみると、都城でいくつかの句を詠み、旅のエピソードやまちの印象を記している。

宮崎県では山頭火の理解者であり創作仲間であった杉田作郎のいる宮崎市や、えびの市などにいくつかの句碑が建立されている。近隣の志布志には、たくさんの句碑があるようだが、ここは昭和5年の旅のときに2泊しただけであるとおもう。そして、この地は巡査がうるさく行乞がやりにくいと苦情をこぼしているのであるが、そのわりには句碑が多いのがおもしろい。

ついでにいうと、都城には山頭火の句碑がいくつあるかというと、たったひとつであり、それも高崎町であり、平成合併前の旧市内にはゼロである。山頭火が宿泊した江夏旅館でさえ位置が特定できていないようだ。都城ではあまり山頭火は人気がないのだろうか。

|

« いのちの塔/岩切平建築展から | トップページ | 坂元の棚田 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。