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2012年2月 5日 (日)

ルイスカーン

2012011162022 ルイスカーン建築論集、ルイスカーン著、前田忠直 編訳、鹿島出版会 SDライブラリー14、1995年刊、3600円

かなり昔に買った本。97年に京都の大龍堂書店で買ったと奥付に記している。かれこれ15年ちかくかかって、ようやくひとおとり読み終えたことになる。

本棚にはこんなふうに買ったままの本がたくさん眠っている。買った本も読んでないのに図書館から借りてきたりするものだから、ますます読む機会がなくなるし、歳のせいでもないのだろうが、髪の毛とともに読書に対する情熱も薄くなっている。

序文を建築家の磯崎新さんが「あらたに読解の光があてられる」というタイトルで執筆している。カーンは光の建築家だ。

<人は光からつくられています><光なしには建築は存在しません><すべての物質は使い尽くされた光です><光は物質の生命です><インスピレーションとは、沈黙と光が出会う閾における元初の感情です>

すべてのフレーズがハッとさせられる魅力的な詩のようなものだが、意味するところは深淵であり、凡人には理解が難しいのがページのすすまない理由でもある。

『投げ与えれられた一銭のひかりだ』こちらは漂泊の俳人・山頭火が都城でよんだ句から。これもステキな詩だ。ついさいきん、山頭火のファンと面談する機会があり、山頭火の行乞記『あの山越えて』を読み返している。飲んだくれの山頭火の方がわたしには向いているのだろうが、わたしには彼ほどの根性もないので詩はかけない。

カーンはたぶん飲んだくれではなかっただろうが、強靭な精神とインテリジェンスが研ぎ澄まされた言葉を残している。結局は精神なんだよな、とひとりごちて山頭火の嫌いだった焼酎を飲む。山頭火は焼酎は臭くて嫌いだが経済でがまんして飲むと書いている。正直だ。

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