都城市民会館と女性議会
先日(11月15日)都城市女性議会が開催され、市政に関心の高い数人の女性が市長はじめ市の幹部に質問をしたようです。そのなかに市民会館に関する質疑応答がありましたので関連する部分だけ抜粋して紹介しておきます。かなり専門的でレベルの高い質問をされています。Sさんてすごいですね。
以下、発言の要旨録から
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問:こんにちは。小松原地区在住のSと申します。
先ず、都城市民会館の利活用についてお尋ねします。菊竹清訓氏の設計による都城市民会館は1966年に開館し、総合文化ホールが開館するまでの約40年間、都城の“文化の殿堂”の役目を果たしました。
2007年10月「南九州大学が大学会館として利用する」ということで保存が決定し、翌2008年夏、9千万円かけてアスベストが除去され、あとは大学側に託されたと思いますが、市民会館の現状と今後の予定で決まっていることがあればお聞かせ下さい。
また、建物の内部見学等の申込みやお問合わせについて、どこがどのように対応して頂けるのかも合せてお聞かせ下さい。
答弁:企画部長より
① 旧都城市民会館の現状と今後の予定
旧都城市民会館の現状については、大学側で施設の警備、敷地内庭木の手入れなど通常の管理を行っている。
館内の状況は、新燃岳噴火災害時に支援物資の保管個所として、一部を市が使用させていただいたが、現在は全て搬出済みとなっている。
旧会館の今後の利活用については、平成23年5月24日に「旧都城市民会館利用検討委員会」を学内に設置され検討を進められている。委員会は、これまでに2回開催され、今後、現地調査を行い、活用方法や活用開始時期などの具体的な検討を進める予定である。検討過程で、技術的な専門知識が必要な部分については、建築の関係機関の協力を得ながら、検討を進めていくと伺っている。
② 都城市民会館の見学申し込み、問い合わせ先について
建物の内部見学会等については、南九州大学都城キャンパスにお問合わせていただきたい。
南九州大学都城キャンパス (代)0986(21)2111
問: (Sさん)
見学等のお問合わせや対応は、南九州大学の方でして下さること確認しましたので、建築関係者の方々にお伝えしておきたいと思います。
今年の秋、二つの展覧会により、東京から世界に向けて、都城市民会館が発信されました。行って来ましたので、ここでご報告いたします。
(フリップ一枚目を出す)
この資料は、docomomo japan(ドコモモジャパン)事務局より送って頂いた写真データをパネルにしたものです。docomomo(ドコモモ)とは、モダンムーブメント建築を調査記録し、保存を提唱する国際組織で、その日本支部は150を選定建築物としており、都城市民会館はNo120として選ばれています。
9月23日から10月3日まで東京駅から丸の内オフィス街へと続く、広く長~い地下通路のギャラリーで、「docomomo japan150 未来への遺産展」が開かれました。その様子です。
(フリップ2枚目を出す)
展覧会の九州のブースです。ここに都城市民会館が展示されています。下に工事中と竣工時の古い写真がありますが、これはdocomomoの依頼により都城市から提供された写真で、95枚の中の2枚が使われたものです。ちゃんと「都城市役所所蔵」と明記されていました
(メタボリズム展のパンフレットを出す)
もうひとつの展覧会は、六本木ヒルズ、森美術館で開催中の「メタボリズムの未来都市展」です。
メタボリズムとは新陳代謝を意味します。建築や都市を環境や時代に合わせ変化=新陳代謝させていきましょうというものです。都城市民会館はその形に目が行きがちですが、メタボリズムを具現化した建築として高く評価されているものです。
このパンフレットには、開くとここに、会館の写真がのっています。
(メタボリズム展の図録を出す)
こちらは、展覧会図録です。裏表紙のここに会館の写真があります。
(図録の中を開くP113)
写真や設計図面、そして会館の模型も展示されていました。来年1月15日までですので、東京に行かれる方は、ぜひ森美術館へ足を運んで頂ければと思います。
あと5年すれば、市民会館は築50年を迎え、日本の文化財指定にのっかってきます。その国の文化財指定があれば世界遺産を狙えます。都城市民会館がどんな新しい使命をもらい、どんな風にリニュアルされ、どう利活用されて行くのか、全国の建築関係者が注目しています。 南九州大学にも期待していますが、、、大学は借主、大家さんは都城市。会館は市民の財産です。近い将来世界遺産の可能性もある、世界に誇れる建築物ですから、それにふさわしい新陳代謝をさせ、次世代へと引き継いでいって欲しいと希望します。
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引用は以上です。パチパチ(拍手)!
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