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2010年2月25日 (木)

デザインが奇跡を起こす

2010021138312 水谷孝次 著/PHP研究所2010刊/1400円

著者の水谷さんは著名なデザイナー、アートディレクターである。副題に「思い」を「カタチ」にする仕事術とあるように、商品やビジュアルにかぎらす、デザインをはばひろく捉えているデザイナーである。

本書の前半は桑沢研究所や田中一光の事務所を経ての修行時代や、大手のデザイン事務所にいたる活躍期を自伝的に記している。そして、後半部は氏のライフワーク的な仕事であるMerry projectがその内容である。MerryとはメリークリスマスのMerryであり、愉快・幸福な状態を示す言葉だ。氏は世界中の人々の笑顔を写真に撮り、その人個人にとってのメリーな状態や希望を同時に書いてもらうというプロジェクトをすすめているという。

2年前のペキンオリンピックの開会式の終盤で、大きな地球儀状の球体が現れ、周囲にたくさんの笑顔をプリントした傘が花開いた演出があったことを覚えている人もいるだろうが、その写真は水谷さんのメリープロジェクトで撮影したものを使用しそうである。そのことのいきさつをはじめ、このプロジェクトの詳細が本書に記されている。

やはり笑顔はいいものだ。わたしたちも、デザインをとおして人々に笑顔や安寧をもたらすことが仕事である。デザインというと、細部のテクニックや見た目だけのプロポーションやカタチについとらわれがちだが、なにか決定しようとするもののすべてはデザインであるという自覚をもって仕事をしていきたい。デザインにはそれだけの力と可能性がある。

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