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2009年5月22日 (金)

ジオパーク・キリシマ

先日、新緑眩しいキリシマに行ってきた。約一年ぶりの登山である。ふとしたことからキリシマに咲くミツバツツジのことを知り、ちょうどその時は気分がくさくさしていたこともあり、気分転換と思考確認するためだ。キリシマの中央にある新燃岳のふもとに、新湯という場所があり、なんにでもよく効く魔法の温泉があるところでもある。その新湯から伸びる林道の始点に車をとめ、ひたすら林道を歩く。ゆるやかな勾配なので、わたしのような万年ビギナーのハイカーにはウオーミングアップにもなりいいかもしれない。

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しばらく行き、林道の終点に沢があり、飛び石にその水の流れを超える。これがふたつある。

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ここからが本格的な登山路であり、途中には炭化木というキリシマの火山の噴火を示す遺物も見ることができる。

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運動不足のわたしだが、この行程は樹木がほどよくあるので、清々しい気分を残したまま歩くことができる。

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こうして、出発して約二時間後、お目当てのミツバツツジの群生する場所に行き着いた。ここを抜けると獅子戸岳と新燃岳、さらには大幡山への分岐点だ。写真は獅子戸と韓国岳に連なるパノラマと、やさしいカーブを見せる新燃岳、都城市から見る高千穂の峯真反対にあたる頂である。

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これがミツバツツジであり、名のとおり三つの葉が見える。

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さて、登山で疲れた体には温泉がもってこいだ。西の秘湯の大関、新湯温泉へ。

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この温泉は硫黄成分がキリシマのみならず、全国的にもとくに高い数値を示す温泉であり、万病に効くと言われている。ただし、あまりに強烈なため、重病人や子どもには向かないので用心を。

  先日「ジオパーク講演会」なるイベントが都城市の交流プラザで開催され、鹿児島大学の井村准教授から詳しくキリシマのすばらしさを教えてもらった。

200904292687 その時の講演のようす。

ジオパークは、まだそれほどの知名度はないが、世界遺産とおなじく、国連の専門機関であるユネスコが管理・掌握する認定制度であり、現在はおもに中国とヨーロッパで選定作業がすすんでいて、世界で50か所ほどが登録されている。ゆくゆくは世界遺産のようなステイタスも期待されているらしい。そのジオパークにキリシマを登録させ、地域の活性化に役立てようという意思が、都城市はじめ、キリシマを取り巻く近隣都市間で合意されたそうで、その啓発がこの講演の趣旨であり、あわせて活火山キリシマの防災対策にも役立てようというねらいもある。そのため、この分野のエキスパートである鹿児島大学准教授・井村氏の熱のこもった講演が開始された。そして、氏はキリシマの地質学的な特異性と優位性、活火山キリシマの脅威を教えてくれる。

現在では、南九州有数の火山といえば、桜島をだれもが思い浮かべるだろう。しかし、キリシマは、それよりはるか古代からつい近年まで、日本有数の活火山であったそうだ。その歴史と生い立ちのすさまじさも桜島をはるかに凌駕している。キリシマのできた当時の大爆発は、遠く東北地方から伊豆諸島にまで大量の火山灰として痕跡をとどめているのである。

大小23もの噴火口や跡、火口湖をもつキリシマは、ジオパークとしての資質も十分にある。たしかに、行ってみると、赤茶けたものや黒い岩石、土の層、とがった頂、ゆるやかなカーブを描く稜線、特異な形の巨岩、噴煙、エメラルドグリーンの火口湖、いろんなバリエーションがあってたいくつしない。体力に応じていろんな登山も楽しめるのがいい。数種の温泉も豊富にあり、霧島神宮、天の逆鉾など歴史遺産もある。

そして、頂上で飲むビールは格別だが、夜はゆっくりと焼酎をかたむける。もちろん「霧島」だ。こちらも赤、白、黒とバリエーションがそろっている。

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