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2008年10月 2日 (木)

食糧がなくなる!本当に危ない環境問題

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武田邦彦 著、朝日新聞出版 刊 2008年8月、1200円+税

世を挙げてのエコロジーである。わたしも、新聞紙、ちらし類をストックししペットボトルを踏み潰して公民館の集積場に持っていく。このままでは、地球の将来はとんでもないことになる、そんな危機感をひとなみに持ち合わせているつもりである。しかし、この本を読んで、ずいぶん気が軽くなったし、ものごとを多面的にみることの重要性も感じた。

二酸化炭素は、かつて地球上にもっと豊富に存在していた。それがだんだん減少し、現在では大気中の0.04%にすぎない。むしろ、生物の存在に欠かせない二酸化炭素を、もっと大気中に解放する必要がある。リサイクルはエネルギーの浪費であり、環境に貢献せず悪影響である。レジ袋を廃して専用ゴミ袋とエコバックを買うほうが浪費であり、即刻やめたほうがよい。ゴミは分別せずにすべて焼却すれば問題は解決する。ここまで言い切ってくれている。たしかに、レジ袋にゴミを入れて出したほうが手間も金もかからずによい。分別する必要もないとなれば、いいことこのうえない。

そもそも、地球の温暖化は、人類にとってメリットの方が高いと著者はいう。ひとは誰だって温暖な地域にあこがれるし、食糧も増産できるからだ。平安時代はいまよりもっと気温が高かったのであれば、その程度の温暖化を恐れる必要はなかろう。

わたしは、環境の専門家でもオタクでもないので、それらの著者の主張に判断をくだすことはできないし、全面的に賛同もしない。しかし、その主張が詭弁であるともおもえなかった。むしろ、科学者としての明晰な頭脳と誠実なひとがらを感じた。

そして、ほんとうの環境問題は食糧である。アメリカはとうもろこしからバイオエタノール燃料をつくると発表した。世界的なエネルギー戦略ということなのだろうが、穀物は人類の貴重な食糧であり、食物として人類の口に入れるべきものを燃料にしていいはずがない。まして、飢餓はまだ克服されていないのである。これは、きわめて非人道的な行為であるという主張には賛同する。

さいごに、都市と建築のことを付け加えておこう。たしかに、東京はじめ日本の都市部はかなり気温が高くなっている。しかし、これは二酸化炭素や地球温暖化の問題というよりも都市化の影響である。東京は湾岸部に高層ビルが林立し、海からの涼風がさえぎられ、さらに暑苦しくなったと報道されていた。日本の気候風土に適した建築や都市のありようがあまり検討されていないのではないか。エアコンは室内の空気を冷やしたぶんだけ室外に廃熱を出す。空気を浄化し涼化する緑地ははがされ、コンクリ-トで覆われる。人々はますますエアコンにたよりエネルギーを消費する。

万有引力の法則は人と都市にもあてはまるので、強力な都市はますます膨張をつづけ、人とものを吸引しつづけるだろう。計画や設計、制度がそれらに規律を与えコントロ-ルできるのであるから、設計の力は大きいはずだが。

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コメント

http://www.petbottle-rec.gr.jp/syoseki/index.html
http://homepage2.nifty.com/koshi-net/other/kaihou/73-2.htm
http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/
http://www.rakkousha.co.jp/books/ka_02.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E7%94%B0%E9%82%A6%E5%BD%A6

もう何から何までウソ
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1416150624
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3015591.html

投稿: お前が騙されてんだよ | 2008年10月 2日 (木) 20時18分

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