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2008年9月28日 (日)

如庵 有楽苑

愛知県は犬山に有楽苑という名勝地がある。名古屋鉄道が運営する名鉄犬山ホテルに隣接し、広大な敷地はよく整備されていて、国宝の茶室「如庵」と重要文化財である「旧正伝院書院」などの文化財や建造物がある。秋の建築として、今回は有楽苑と如庵を紹介したい。

東京に有楽町という繁華街があるが、この地名は織田信長の弟の織田有楽斎の屋敷があったことによるという。有楽斎は信長の死後、秀吉そして家康につかえた。傑出した武将だったのだろうが、それ以上に高名な茶人としても知られていて、最晩年に京都の建仁寺に隠居所と併設する茶室をつくった。それが正伝院と如庵である。

建仁寺は京都祇園の場外馬券売り場に隣接してあるが、明治の改革期、祇園の有志にこの正伝院及び如庵は払い下げられ、のちに三井家の所有になり東京に移築される。さらに昭和13年に大磯に移され、やがて名鉄の所有となり、昭和45年にこの犬山の地に移築され、有楽苑として整備公開され今日にいたっている。ここには、如庵のほかにも、弘庵、元庵という茶室もある。

現在、国宝の茶室は3つあり、利休作といわれる京都山崎の「待庵」、小堀遠州伝という京都大徳時の「蜜庵席」がそれであるが、蜜庵は非公開なので見学は困難である。待庵は申しこめば拝観可能であるが、ちょっと敷居が高い。その点、如庵は一般に公開されているので、犬山の有楽苑に行けば外観はいつでも見学できる。また、秋には特別公開として内部まで見学可であるのがありがたい。愛知県の企業はハデさはないが、堅実かつ実直であり、意義のある事業をおこなってくれている印象がある。

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左上の写真の右手に見えているのは名鉄犬山ホテル。隣接して有楽苑がある。右下の写真は正伝院にいたる含翠門。

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含翠門をくぐって有楽苑の中心である正伝院にいたる。隠居所にふさわしい小ぶりで実直な建ち姿だ。右下の写真に見えているのが如庵、正伝院の南東の縁先にひっついて建っている。

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露地に面して玄関状の土間があり、にじり口がしつらえてある。茶室としては珍しい構成だ。如庵といえば、床の間わきの三角形に切られた壁が高名なのだが、残念ながらここには写真がない。内部は2帖半プラス台目の室内に床が付く。台目というのは1帖の4分の3の大きさの畳の寸法である。室内の汚れたかのように見える白っぽい腰壁は、古い暦が貼られたもので、如庵の意匠の特徴のひとつでもある。

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