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2008年5月17日 (土)

docomomo総会終了

先日、都城市民会館のジャンヌ・ダルクと言ってもいいSさんが来訪し、今年度のDOCOMOMO Japan総会の資料を届けてくれました。DOCOMOMOとは、世界で唯一のすぐれた近代建築に関する保存と記録を行なう専門機関であり、世界中にその活動をひろげていますが、その日本支部がDOCOMOMO Japanであり、建築史家の鈴木博之氏がJapanの代表をつとめ、幹事長には兼松さんが就いています。建築家の夏目さんもその重要なメンバ-のひとりです。この3者は都城市民会館を直接訪れ、その建築的価値を強く訴え、保存活動の重要な一助を担ったことはこのブログでさんざん紹介してきたとおりです。

去る5月10日に、DOCOMOMO Japanの総会が京都で開催されました。その総会に出席したSさんが、その資料を持ってきてくれたわけです。Sさんは、このためだけに京都まで行って来ました。すごい行動力です。昨年の総会にも行っていますので、2年連続での参加です。その行動力が会館の保存に重要な影響をあたえたわけであり、あらためてすごい人だと感じ入ります。

昨年、DOCOMOMO Japanの総会が神奈川県で開催されました。その席で2006年度のDOCOMOMO10選が決定され、そのなかに都城市民会館が含まれていたわけですが、このことは、会館の保存にとって、たいへん重要な意義がありました。これまで、DOCOMOMO Japanは、115の建築物を選定していて、それらは、日本の近代建築運動にとって、たいへん重要な作品であり、その価値を公式に認定しているということを意味します。このことは、日本に数百万ある近代建築のなかから、ごく一握りの建築物を認定することであり、たいへん価値があることだとおもってください。

市民会館は南九州大学の申入れにより保存というカタチをとることになりましたが、その背景にこのDOCOMOMO選定が重要な役割を果たしたことをわたしは疑いません。ゴマンとある建築物から、わずかに100余の重要な建築物に選定されたのです。南九州では初の快挙でした。

さて、今年度の総会でも10の建築物があらたにDOCOMOMO選定ということでリストアップされたようです。昨年とおなじく、どれも建築史に欠かせない重要な作品ばかりです。まだ内定の段階であり、正式には日本建築学会との合議を経て、共同で発表されますので公開できませんが、今年度の10作品のなかに、隣県である鹿児島から初の建築物が認定されたことだけ披露しておきます。昨年は10作品目がなかなか決まらず、総会にて会員の投票で決したとのことですが、今年はそういうことはなかったそうです。わたしもDOCOMOMO会員の一員であり、選定建物を推薦する権利を有しています。来年は「日南文化センタ-」(竣工1962/丹下健三)又は、山之口の「安楽寺・久遠堂」(設計1969/光吉健次)のどちらかを推薦しようかなとも考えています。どちらもすばらしい建築物です。

ただ、これらDOCOMOMOの努力にもかかわらず、認定されたもの、されていないものでも、建築史を彩るすぐれた建造物が、日本の各地で解体の危機にさらされています。古くて価値のあるものはたいせつにする、そんなあたりまえのことがなかなか実現できない、日本の文化と建築にとって、きびしい状況は続いています。建築界の無力を感じざる得ません。

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